別に、読書はしたくないならしないでいいと思います。
ひと昔前までならともかく、今は漫画や映像などのエンタメが充実していますし、それらのコンテンツの方が圧倒的に消費しやすいのは確かです。
ただ、文字だけで紡がれる世界はそれはそれで楽しいですし、何より「最近読んだ面白い一冊」ぐらいは教養的にも話のネタ的にも持っておいたほうがいいのかな、と思います。
わたしの神様/小島慶子
元TBSアナウンサーの小島慶子さんが書いた、テレビ局を舞台にした作品。
「就活における究極の勝ち組」と呼ばれる女性アナウンサーたちの人間模様がリアルに描かれています。
確かに高学歴でルックスが良くて上場企業の正社員って完璧ですよね…。
成功者K/羽田圭介
「売れない小説家K」が、芥川賞受賞を機に「成功者K」となり、様々な女性と関係を持っていく物語。
生々しすぎてここまで書いていいのかと読みながら心配になる場面も多々ありました。
どこまでがリアルでどこからがフィクションなのか、完全に悟らせないのがこの作家の技量なのだと思います。
肩書きが人の価値判断に与える影響ってデカすぎませんか…。
夜のピクニック/恩田陸
舞台は進学校の伝統行事、「歩行祭」。
夜通し80キロ歩き通すという保護者からクレームの嵐が来そうなイベントで、主人公が誰にも言えない秘密を清算するための賭けに出ます…。
個人的には物語のメインストーリーよりも、細部に描かれた高校生たちの心模様の描き方が秀逸で好きです。
読んで切なすっきりすること間違いなし!
国立一本で勝負するはイケメンすぎるだろ。
永遠のゼロ/百田尚樹
一時期超話題になり、岡田准一さん主演で映画化までされた作品です。
司法試験に落ち、意気消沈していた青年が特攻隊員だった祖父の足跡を辿るため祖父の知り合いたちに話を聞きに行きます。
そこで明らかになった、「天才なのに臆病者」の祖父の姿とは…。
やや分厚めですが、当時高校受験を控えていたにも関わらず一瞬で読破してしまいました。
これの影響もあって知覧の博物館も見に行きました。まさか涙が出てくるとは思わなかった…。

ぼくは勉強ができない/山田詠美
勉強はできないが、女性にはよくモテるサッカー部の「ぼく」。
思春期特有の、未熟なんだけどませた感じで、でもやっぱりまだまだ純粋なフィルターを通して語られる世界が魅力的、なのだが。
言いたいことはひとつだけ。
年上の妖艶なバーテンダーに翻弄されたい高校生活だった。
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